IT戦記

プログラミング、起業などについて書いているプログラマーのブログです😚

近況報告:無職になりました

みなさんお元気ですか?僕は少しだけ元気ではありません。じんわりとした夏の暑さを感じながらブログを書いています。

実は、数ヶ月前にスマートニュースという会社を退職しました。

しばらく無職

しばらくは就職せずに無職でいようかなと思っています。

すぐに再就職した方がいいんだろうな〜。とは思うのですが少し疲れたかも。

いい時代になったものだ

最近は AI の進化も素晴らしく、昔ソフトウェアで出来なかったことがどんどんできるようになってるなって感じます。

Rust とか、ちょうど欲しかった感じのプログラミング言語もあるし、 ChatGPT は完璧ではないけど何か新しいことを始めるときに素晴らしい洞察を与えてくれる。

時代は確実に良くなってる。そんな時代に「自分は働いていないくていいのか」と少し不安になるけれど、自由気ままにコードを書く、そんな時間が今あってのもいいのかなって思ってます。

オフトピック

2007 年くらいかな。 Web 2.0 時代は Web API でなんでもできる時代を夢見たものだった。

今は知識のパッケージ(モデルの weight)を Web からダウンロードしてローカルで AI を動かす。そうすれば今までに出来なかったことができる。ここが終着点ではないけれど、自分の思ってた未来とは少し違う形で夢のようなことができる時代になったんだなあ。

素晴らしい時代になったものだ。

とにかくスマートニュースを辞めたのだ

自分がスマニューをやめた一番大きな要因は、やはり自分の英語能力にあると思ってる。

英語能力に限界を感じた

自分は本当に英語が出来なかった。もう 10 年以上勉強している。これまで相当な量の英語でのディスカッションや会話を行なってきたとも思う。

それでも、やはりどうしても「英語を使ったコミュニケーションで人をまとめていく」というところに到達することはもうないだろうという確信がある。

自分はスマニューの中で会社を国際化の必要性を訴え、国際化を推進した一人だったと思う。今思うとあの時点でゆっくりと自分自信の役割は終わり初めていたんだろう。

会社がグローバル化していく中で「英語を使って何かを決定し、それを人に浸透させ、人を評価し、会社の事業を推進する」そんなことができるような能力が自分にはないことがはっきりと分かった。

自分はできないけど、世界にはそれができる人材はたくさんいる。情けないけど本当なのでしょうがない。

そのことを自覚し自分は自分の後任を採用して、少しずつ重要な仕事から離れていった。そして、最終的には会社を辞めることにした。

スマニューでの仕事

スマニューではずっと EM で、ほとんどコードを書かせてはもらえなかった。でもちゃんと EM はやった。

僕、土屋さん、id:mizzusano

EM をちゃんとやった

EM というか People Manager という仕事をちゃんとやった。自分はコミュ障と思っていたのに意外とうまくやれた。

ここに関しては起業していたこともあって「会社の価値(株価)を上げるためにどうすればいいか」ってことを前提に自分の取るべき行動を考えられたことが大きかった気はする。

そして、上司の存在も大きかった。

良い上司と出会った

5 年間 Paul という男が自分の直のマネージャ(上司)だった。

Paul は無邪気な男だった。自己顕示欲がなく、嫉妬やルサンチマンもなく、自分の知らないことを嬉々として聞き、ドジでミスが多く、一度や二度のことはすぐ忘れてしまうような男で、そして何よりも抜群に聡明だった。

今までに一緒に仕事した中で一番良かったな。こうなりたいって思った。ロールモデルに出会えた。

無邪気はいい

Paul を見て無邪気っていいなって思った。

無邪気って「他人からの評価を気にしていない」「人に好き嫌いがない」「ミスや遠慮のない発言をするが、悪意がないことが明確」みたいな状態だと思う。これは結構すごい能力な気がする。

自分も意図的にそのようであることを目指した。

知らないことはどんなに簡単なことでも質問する。すごいと思ったら褒める。できないことがあったらすぐに助けてと言う。

あと、とにかく人の名前を覚えた。同じ空間に人がいたら、必ず「〇〇さん順調ですか?」って聞いた。不機嫌な態度をされた時は「さっき怖かったです。僕があなたに失礼なことをしたなら謝りたいです」と悪意を持たずに言いにいった。

このような行動は EM 業にとって非常に良い影響を与えた。チームも自由に失敗できる雰囲気になったし、問題に対して最短経路で必要な人を巻き込むことができるようになった。

無邪気はいい。これからもかっこつけないでいこうと思う。

Paul はこの特性のことを自分ではステートレスと呼んでいた。「印象を持たずに、その時与えられた情報しか当てにしない」みたいなことなのだろう。

ステートレスな男、Paul

いい人では終われないこと

方法的に無邪気に仕事をしてたけど、どんな KPI より会社の株価が一番大事と言うことは常に真剣に意識してた。 Paul とはいつもその話をしてた気がする。どこまでいっても自分はそういう人間なのだ。

人に嫌われることもたくさんやったと思う。誰もやりたくない判断こそ価値があると思ってそれを選んでやった。

最後に

このブログ結局書いて公開するのに何ヶ月もかかってしまった。本当にこの会社が好きだったので、辞めたことを書いてしまうのが少し切なかった。

5 年間という長い在籍になったし、もっといろんなことがあったけど、一番書きたかったことが「自分が英語ができかったってこと」と「Paul への感謝」だったので、少しバランスの悪い記事になってしまったかもしれない。最後まで読んでくれた人ありがとう。

ここから半年か一年くらいはプログラミングしながら無職で過ごしているので、何かご飯の誘いとかあったらいつでも呼んでください。

あぁ、プログラミングはいいな。ただ書けば書いた通りに何かが生まれる。それがいいんだ。

スマニューいい会社だった。ありがとう。

スーツが似合わない、鈴木健
不器用な id:kaiseh